オンデマンド交通・コンビニクルとは?
オンデマンド交通とは、利用者のニーズに合わせたドアトゥドアでの配車を、情報技術がサポートする、低コストで環境問題にも配慮した、乗り合い型の交通システムです。 東京大学によるオンデマンド交通プロジェクトの名称として、「コンビニクル」と呼んでいます。
オンデマンド交通とは“ドア・トゥー・ドア”サービスを実現する新しい乗り合いタクシーのサービスです。下の写真のようにタクシーのようなセダンタイプから始まり、ワゴン車タイプをうまく組み合わせてサービスを行います。
利用者は予約をしてから行います。似たような予約があれば一緒に運びます。これを、乗り合いといいます。利用者は自宅や職場から好きな場所まで好きな時間に移動できます。システムに集まる予約を処理し、効率的な運行計画を即座に作り出します。
詳しい内容については、現在コンビニクルを運営している順風路株式会社のホームページをご覧ください。
オンデマンド交通を導入する背景
路線バスの収支バランスにおける悪循環が深刻化し、赤字補填でも経営が成り立たず、バス業者が撤退する地域が多くあります。このような交通不便地域には十数年前から「コミュニティバス」という形で対処しているところが多くあります。
コミュニティバスの一般的な特徴として、「路線バスよりもバス停が細かく(多密度に)設置されている」という点が挙げられます。地方自治体が主体となって行う過程で地域住民の声を聞く必要があるために必然的にこうなります。つまり、『どうしてA地区にはバスが止まって、私たちの地区には止まらないの?』『私の家の近くにもバス停を作って欲しい』という不満を逐一反映した結果です。その結果、コミュニティバスは利用者にとってとても不便な乗り物になります。なぜならば、バス停の数が増えれば増えるほど、一周あたりにかかる時間が長くなるからです。さらに、自治体の担当者の方が大変苦労をなさって、コースを設定したにも関わらず、『私の家にもバス停を!』といった細やかな不公平感は消えないという課題も残ります。
コミュニティバスによって、路線バスの悪循環が解消されている地域はめったに類を見ず、全国の99.9%のコミュニティバスが赤字運行となっている現状です。
このような背景の下、利用者の利便性を高めると同時に、運行にかかるコストを低くする事のできるオンデマンド交通が現在注目されています。
現在、様々な形態でオンデマンド交通の導入検討が行われています。この協議会は、オンデマンド交通の普及と発展をめざし、オンデマンド交通に携わっている学識経験者、自治体、運行事業者、システム会社、交通系コンサルタント会社等が情報共有、意見交換を行う組織です。 オンデマンド交通カンファレンスの実施などによる情報発信や自治体からの運行ログデータの貸与などを行っています。詳しい活動内容はリンク先をご覧ください。
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